第28回日中社会学会大会@長崎大学
2016年6月4日、5日
異文化経営の再考:企業エスノグラフィー研究からの示唆
人材の移動が加速するグローバル市場において、多くの企業にとって異文化の背景を有する人材の管理が大きな課題となっている。これまでの異文化経営研究では、Geert Hofstedeを代表とする文化的次元を理論的枠組として経営を考察することが多く見られた。しかし、そのような研究では、企業の独自な文化や現地従業員の性質を過小評価し、ローカルのコンテクストにおける異文化経営の課題を見出すことが困難である。本報告では、人的資源管理を具体的な事例とし、企業エスノグラフィーという長期的な参与観察を研究手法を通じて、現代社会における異文化経営のあり方を再考する。